「遠憶」を始めた理由———お仏壇のない家で暮らしていた

ずっとお仏壇のない家だった

自分が育った家にはずっとお仏壇がありませんでした。
父は三男で、お仏壇はずっと長兄の家にあったからです。

正月には初詣に行き、観光名所の寺社にお参りはしますが、両親ともに宗教への関心は薄く、家には仏壇も神棚もありませんでした。
そんな環境だったので、自分自身も宗教への興味はなく、数年に一度、先祖のお墓参りをするかしないか・・・。

そんな状況の中、父が亡くなりました。

はじめて仏壇屋さんにいくことになります。
”あなたの宗派はなんですか?”と聞かれ、
○○○派だったら、この掛け軸ですね。
○○○派だったら、この仏像ですね。
などの決まり事を、店員さんが語り始めます。

そこではじめて違和感を感じました。
宗教?宗派?あるいはメーカー?が決めたものを、自分の家に迎えることへの違和感。

私はいったい何に向かって祈ればいいのだろう?

供養の方法について相談できる親類もすでになく、
自分なりのスタイルで、宗教にとらわれない祈り方をしたいと思うようになりました。

「遠憶 祈りの小箱」
フレームに遺影を収め、手をあわせる「遠憶 祈りの小箱」

自然への敬意を込めて

そこで一大決心をし、2024年2月から「遠憶」というブランドを立ち上げました。

考えたのは二つのテーマです。

自然への敬意、そして、今の住環境への適合です。

合板が圧倒的に増えている昨今、天然木を使用していてもウレタン塗装が多いのが現実です。

「遠憶」のこだわりは自然塗装。
せっかく天然の無垢の木材を使っているのだから、塗装も自然素材にこだわりたい。
そうすることで、無垢の木材は空気や水分を吸ったり放出したり、いわゆる呼吸を行います。

呼吸することで、かたちや色が少し変わる可能性がありますが、それさえも自然への敬意として受け入れてくださる方にお届けしたいと願っています。

また、今、特に都会では住居スペースがかなり限られています。
限られている空間にも馴染むよう、小さなサイズのものを考えました。
「広辞苑」の高さや背幅を参考にしています。

あの辞書と同じくらいの大きさなら、都会サイズのお家にもお迎えいただけるのでは?と思って「遠憶 祈りの小箱」を開発いたしました。

遠憶 祈りの小箱
信仰を問わない、静かな祈りの場に「遠憶 祈りの小箱」
執筆者:リルビースタイル
ミニ仏壇の代わりになる、遺品を収めるケースになる無垢材の供養箱「遠憶」を
企画・制作・販売しているリルビースタイルです。
自分らしいライフスタイルに合う祈りのかたちをご提案しています。
自然から生まれた無垢の素材や
日本に根付いている職人の技から生まれる本物の価値観と
ともに過ごすお手伝いができればと願っています。